民事再生
「経営難に苦しんでいるが、ここまで大切に育ててきた会社である。破産はなんとか避けたい。」「社員の生活を考えれば、破産は最後の手段としたい」そんな思いを抱える経営者の方がいらっしゃれば、民事再生を検討してみてください。当事務所では、民事再生によって企業の再生を実現した実績をもとに、皆様の力になりたいと考えています。
民事再生は、債務超過などにより経営危機にある企業が、裁判所の関与の下で民事再生法にのっとって進める事業再建です。民事再生法が成立した当初は、裁判所を利用した事業の整理は「倒産同然」等の誤解があり、利用を躊躇されることも多かった手続きですが、倒産とは異なり、一切の取引を中断させることなく手続きを進められることや、債務の額を大幅に減縮させることができるというメリットが理解されるようになり、利用実績が増えています。
民事再生では、再生計画について債権者の同意を得られれば、債務を大幅に圧縮できる場合があります。圧縮後の債務については、原則として10年以内に延べ払いする方法が取られます。債務が大幅に圧縮されて、日々の返済負担は軽減されれば、資金を事業に充てることが可能となり、会社の再生につながります。
民事再生手続においてやり直しを果たすためには、①会社が不採算部門を整理した後に、きちんと収益を上げられること、②再生計画を債権者数の過半数および借金総額の過半数が同意すること、②裁判所に支払う予納金や申立に要する弁護士費用などの一定の費用が準備できること、③給与や退職金の支払い、税金の支払いといった、一般の債権に優先して支払わなければならない債権が過大に存在しないこと、などがポイントとなります。詳細は、ぜひご相談ください。
なお、会社を民事再生した場合でも、代表者の連帯保証債務は別途残りますので、代表者個人の債務の整理も検討する必要があります。
ご相談いただくタイミングが早ければ早いほど、スムーズに再生手続きに着手できる可能性が高まります。一方で、裁判所への予納金も捻出できない困窮状況にまで陥ってからでは、この手続きの利用は困難になります。ご相談は、早い段階でされることを、おすすめします。